現役時、センター3-3で34%
1年後、センター3-3で69%で合格!
蛭間君≫≫高崎経済大学 進学 / 高経府卒
楽観的なサッカー人間の蛭間が浪人生活を終えていった言葉。
「勉強は裏切らない。サッカーは裏切られることもあったけど、勉強って裏切らない」
その言葉に蛭間が前橋表町校で過ごした1年間が詰まっていた。
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思い返せば蛭間の人生はサッカー一色。勉強は二の次でいつもギリギリで乗り切ってきた。中学時代も集団授業の塾はサッカーの疲れから寝てばかりで途中退塾、中3のラスト2か月の勉強でギリギリ入った高校も、常に学年で下から3番目の成績。仮進級を2回も経て、その不動のポジションは学年中に知れ渡っていた。
サッカー部で全国大会へ。強豪校と戦う環境の中そればかりしか頭に無く、「大学はサッカーで進学すればいっか。」と楽観的であった。評定不足で推薦はもらえず、私大を一般受験で合格し、流れに身を任せる形で進学予定だった。ここで蛭間はふと思う…同じ部活の友人は進路をしっかり考えているが自分はどうか?将来の職業はどうするのか?親からは浪人の勧めもあったがしっかり考えたことはあるのか?…今のままで後悔しないか。初めてしっかり自分のその先を考え、浪人して1年間今まで一度も優先してこなかった勉強に身を投じてみようと決意したのだ。
4月から入学して拘束がスタート。勉強は集中してやってみると面白い。サッカー漬けだった蛭間にとっては、12時間の拘束制度は全く辛くなかった。映像授業も初めてだったが、基礎からの受講であったため、かなり早いペースで進められた。暗記は元々得意な方ではあったので、暗記ペアによる英単語・古文単語の暗記や政経の用語などは丸暗記していった。今までにやったことのない時間を勉強に費やしていた蛭間は、秋までの間、面談時に勉強の改善点を指摘されても、漠然とした「受かる」という楽観的思考を貫いていて、学習スタイルを変えるということは殆どなかった。
前橋表町校では10月のマーク模試の結果をもとに、一度目の受験校の選定を行っている。蛭間は入塾後すぐの面談で、群馬県でサッカーのコーチをやりながら高校の教員免許の資格を取りたいという将来性が固まり、高崎経済大学への進学を目標としていた。蛭間はいつもの楽観的な調子で、浪人したらワンチャンいけるのでは?という思いを常にどこかに持ち続けていた。
しかし、受講→確認テストと単語・用語・文法などの暗記により少しずつ成果は発揮されてきたものの、10月の結果は3教科52%。高崎経済大学のボーダーである72%までの道のりはかなり遠く、受験校の変更も余儀なくされる状況であった。
10月の結果を目の当たりにし、それまで楽観的だった蛭間に一気に不安感が押し寄せた。そしてとうとう本気スイッチが入った。マーク模試後の11月面談で蛭間は江上にこう言った。
「江上さんに言われたことをやれば高経に受かるのなら、俺は全部それをやる。時間があればそれ以外も自らやる」
それまで面談で話してきたことを全くやらなかった訳ではない。でも好きな政経の勉強ばかりで、嫌いな英語の勉強時間が短くなっていたり、授業を漠然と聞き板書を取るだけで、頭で考え理解して納得することを避けていたり、解いた問題は丸つけしたきりで、復習に時間を割き苦手分野と向き合うことから逃げていたりと、詰め切れていない部分はたくさん思い当たった。
この面談を境に蛭間の勉強への向き合い方は変わった、と同時に蛭間は、入塾時から貫いてきたトレードマークとも言える金髪を、真っ黒にしてきたのだ。「馬鹿なのに金髪はかっこ悪いと思って。」その行動と言葉で蛭間の本気を感じ、江上も改めて蛭間の合格をサポートしていく決意を固くした。
避けていた英語は、圧倒的な勉強量の増加に嫌な顔せず取り組む。文法の基礎問題を繰り返し解き、逃げていた構文学習を取り入れたり、センター対策70%英語のテキストをコピーして解き直したり、時間を計って長文を何度も解いたり、単語や熟語・音読を継続してやり続けたり、あらゆる愚直な方法で英語に触れ続けた。
古文の吉野先生の授業は大好きで受講はたくさんしていたが、成績は伸び悩んでいた。暗記すべきことは覚えたけれど、文章になると読めない。江上は蛭間に目の前で主語入れをやらせた。読み止まって欲しいところをスルーする、その時点での思考プロセスをその場で教えた。蛭間は授業での解説と、実際の新規問題を解く際のギャップを感じ、そこから新規の文章を読む際のポイントをつかんだ。
政経は理解型学習を中心に授業を繰り返し受講した。再受講の際は、板書以外の説明も理解しにいった。マーク型問題の選択肢に対して提示学習をするなど、過去に受験した模試もやり直し、復習をかなり大事にしていった。
全ての教科で理解型学習と演習と暗記事項の確認を大量にやり続け、迎えたセンター試験当日。蛭間は前日から緊張していて、1教科目の政経で特に緊張。終わった瞬間に点数が低い…と感じたが、ここでくよくよしてもしょうがない、と切り替えられた。国語は古文への違和感を覚え、解く順番を変更するなど落ち着いて臨めた。英語は時間も余るなど過去最高の手応えであった。
結果はトータル69%。入塾時から比べ得点は大幅にアップしたもののボーダーには届かずD判定であった。だが蛭間の出願への決意は固く、江上も二次での逆転を狙える得点だと同意した。暗記を徹底し、かつ理解する学習を続けてきた蛭間なら、記述型の問題に立ち向かえ、高得点を叩き出せると判断したのだ。
センター後も変わらぬモチベーションで学習を続けた二次試験、蛭間は大いなる手応えを感じた。しかしD判定からの合格はあるのか…発表当日、自宅のPCに向かい、一人で合格者番号の羅列を見る。
そして自分の番号を発見。一人で叫んだ。
蛭間は今、念願のサッカーのコーチをしながら、大学生活をおおいに満喫している。
<蛭間君から後輩へ>
「自分の様に、今まで勉強をしたことがなく、勉強方法についても知らない方はいると思います。書くことが作業化されていたり、机に向き合ってる自分に満足したりする人もいるでしょう。ただこれでは成績は伸びません。努力する方向性を間違えないで下さい。自分の頭で考え、分析し、理解していくことが大切です。正しい勉強方法に時間を費やしてください。もしわからない所や困った事などがあったら東進の先生方に相談してください。最善の道を選択するようサポートしてくれるはずです。東進には素晴らしい環境が整っていますが、生かすも殺すも自分次第です。東進前橋表町校に入塾すると決心した際の覚悟を最後まで忘れず頑張って下さい。長い人生の中の1年間、本気で勉強と向き合ってみて下さい。その後の人生の生き方が変わるほどの経験ができます。
最後に先生方には本当に感謝しています。金髪でうるさくて迷惑をたくさんかけましたが、見捨てず支えてくれてありがとうございました。特に江上さんがいたからこその合格です。合格した時に泣いて喜んでくれたのは一緒忘れません。本当にありがとうございました!」
<担任より>
体育会系気質をいかんなく発揮し根性で暗記をしていたパワーに、11月からの頭をフル回転させた理解型の学習が加わり、最終的に入塾時34%→セ本番69%まで引き上げることができたのは本当に驚異的でした。合格後、蛭間君が言った「楽観的な内は本気ではない。」という事実、もう少し早く気づいてくれれば嬉しかった(笑)11月の面談の際に、決意を固くした蛭間君の姿は忘れられません。