大川 君 ≫≫早稲田大学(スポーツ科学部)進学 / 前橋高校卒(2014年)


現役時、日本体育大学不合格。
1年後、早稲田大学(スポーツ学部)へ合格!

大川 君 ≫≫早稲田大学(スポーツ科学部)進学 / 前橋高校卒(2014年)

 

 大川が前橋高校に入学したのは、部活動の実績を考慮された前期入学。従って、入学直後の実力テストは学年で下から2番目だった。ショックを受けて、すぐに勉強はあきらめた。卓球中心に過ごした3年間であった。赤点になりそうな教科は救出課題がでるのだが、大川はこれを無心で作業のように書いて何度も凌いできた。(例えば英文をノート40ページ分など)この時に身に付けてしまった”作業書き”がこの後、重くのしかかることになる。

 

 受験大学は全て不合格になり、地元の東京福祉大学に追加出願するかを悩んでいたが、両親と相談し、浪人することにした。大川の手元には、代ゼミと河合塾の案内が届いていた。大川は代々木ゼミナールの説明会に参加し、入塾するつもりでいた。浪人をすると聞いていた友人のU君と予備校についてのやり取りをした。「予備校どこにするの?」―「俺は東進三河校にする」という短い会話だったが、U君が決めるぐらいなら良い予備校かもしれないと思い、大川はすぐに説明会の予約をした。説明会参加後の大川は興奮していた。興奮しながら東進の良さを話す大川を見て、両親は入学の許可を出してくれた。「拘束制度にビビッていたのですが、両親の許可が出れば短縮可能ということで安心しました(笑)。校長の説明内容が嘘臭くない事と、全教科自分の学力に合わせたレベル設定が決め手でした。」と大川。

 

 入塾後すぐに4月センター本番プレが行われた。英語は46点、他教科もすべて50%以下で5教科トータル43%だった。群馬大学の教育学部を第一志望にしていたが、ボーダーまで20%以上開きがあった。受講はやや遅いペースながら進んでいたが、6月も受講教科はほとんど成績が上がらなかった。8月も微増だった。英語は英文法→英語構文をやり終えても10月の時点で英語は89点だった。10月の失点分析面談で校長がおもむろに大川の単語帳を手に取った。「○○の意味は?△△の意味は?…」単語・熟語を10数個出題されたが、大川が答えられたのは2〜3個のみ。大川はこれまであらゆる単語の学習法を試していたが抜けも早く、続かない状態だったのだ。校長はこの状態を見て「暗記ペアを組むしかない」と判断した。暗記ペアをやれば少なくとも続かないということは無くなる。暗記ペアの相手が女子ということもあり、恥をかきたくない一心で大川は本気になるしかなかった。しかし、どのように単語を入れるか?

 

 大川は現社の授業でもただ書いているだけになってしまい、校長に”理解して書くとはどういう事なのか”を実演してもらっていた。最終的には理解を絵にまとめる手法を取っていた。それを応用して、単語のイメージを絵で描くことにトライした。

※参照:このやり方を試したところ、これまでにないインプット率になった。200単語はこのやりかたで覚えてからは、やがてこれを省略して覚えられるようになった。前高時代に身に付けてしまった、作業書き。ようやくこの時、”能動的な書き”にチェンジできた。

 

 これにより、大川は英単語を飛躍的に覚えていった。直前期には英語速読で苦しんだこともあった。三河校(現表町校)では夏までは速読ではなく精読中心で学習を進める。そこから速読化へ移行するのだが、大川はうまく移行できなかったのだ。校長に実際の模試の英文を使って直読直解を実演してもらいヒントをつかんだ。直後の12月のセンタープレ。ついに英語が150点台まで伸びた。英語が伸びたことにより、早稲田のスポーツ科学部のセンター利用を出願することにした。競技実績利用の場合はベスト3教科だ。入念な実績資料を作り出願した。大川の卓球実績だとしても、合格にはセンターで高得点が必要だった。

 

 ついにセンター本番。5教科トータルで自己ベストが出せた。群馬大学はA判定で出願できた。そして、2月9日早稲田の合格発表の日。両親と3人でリビングに集まった。電話をスピーカーモードにする。

 

「オメデトウございます」

 

 一斉に皆が湧いた。その後のアナウンスが全く聞こえなかったので、もう一度聞き直した。大川が毎日原付で通う姿を心配そうに見ていた祖父祖母は、泣き崩れた。知り合い・親戚に一斉に合格が伝わっていった。これにより、群馬大学は未受験にすることにした。

 

前高の職員室に入った瞬間。「おー」拍手がでた。既に先生方に知れ渡っていたのだ。次々に祝福の言葉が続いた。校長先生にまで祝福された。厳しかった手島先生にも祝福されてうれしかった。問題児だった自分を先生方は心の中で応援していてくれたのだ。

 大川はまたひとつ幸せを感じたのだった。

―完―

 

<校長から>

書くという行為にはいろいろな側面があります。①メモとしての書き、②整理させる書き、③インプットとしての書き、④アウトプットとしての書き、そして危険な ⑤作業としての書き。

 

⑤は不合格に直結します。

 

どんなに良い教材でも作業として書いている内は伸びません。大川君はほとんど教科において作業書きになってしまっていたので、何度も①~④を実演して伝えました。大川君の成功により2014年から「作業から能動へ」「暗記ペアの全員実施」をテーマにして運営しています。